渡辺 陽一 ナポリ料理ブログ

郷土料理を愛してやまないイタリア料理人https://www.instagram.com/watanabe_yoichi_/

ラザーニャ (Lasagna di Carnevale)

 

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カーニバルのラザーニャ

イタリア全土にラザーニャはありますがナポリのそれはかなり豪華な作り方といえます。カーニバル時期にはもちろんのことクリスマスや年末年始の人が集まる時や復活祭時期にもよく登場します。

一般的なラザーニャはエミリア風とかボローニャ風(Lasagna emiliana, bolognese)と呼ばれベシャメルソースとミートソースで作られますがナポリにおいてはナポリ風ラグーと沢山の具材を入れて作ります。このラザーニャはカーニバルのラザーニャとも呼ばれておりイタリア全国に有名なものです。その具材とはミートボール、サルシッチャ、ゆで卵、サラミ、モッツァレラチーズ、リコッタチーズ、バルメザンチーズなどで燻製のモッツァレラチーズを使う人もいます。これだけ豪華な具材で作るのですから日本人にはこの一皿で一食が完結するぐらいの満足感があります。イタリアではもちろんこれを食べる前に前菜も食べますしその後でメインディッシュも食べるのですが・・・・

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ラザーニャ具材

さて作り方ですがまずミートボールは指の先ぐらいに小さく作ります。そして一度さっと素揚げしてからラグーと和えて味を馴染ませます。サルシッチャはフライパンで焼いたものを冷ましてからスライスします。ゆで卵、サラミ、モッツァレラチーズなどもスライスしておきます。次にラザーニャ生地はアルデンテに茹でたら氷水にとって十分に冷まします。水分を切ったらきれいなナプキンなどに挟んで余分な水分を取っておきます。

そして耐熱容器にこの生地を被せていきますが外側に大きくはみ出る様にのせていきます。何故なら最後に内側に折って閉じることでソースや具材が外に出ないようにするためです。生地を重ねる時に具材を何層かにちりばめていくのですがその際、生地の間にラグーを塗っていきます。ただその量は限定的で決してソースが主張することはありません。例えは変ですが糊代わりにソースを塗るといった感じです。ですからその後オーブンで焼いて切り分けた時にソースがあふれ出ることはないのです。このラザーニャはまだ食べたことがない人が多いことと思いますので是非召し上がっていただきたいものです。

 

ラザーニャ材料

ナポリ風ラグー

ミートボール

サルシッチャ

ゆで卵

サラミ

モッツァレラチーズ

リコッタチーズ

パルメザンチーズ

ラザーニャ生地