このピッツァヨーラという料理はクラッシックなナポリ料理ですが今ではあまり日本のレストランで見られなくなったメニューではないでしょうか?ピッツァヨーラとはピッツァ職人のことでソースの材料がピッツァに使われるものだからという理由で名前がついています。この料理、にんにくベースのトマトソースにオレガノで香りをつけて牛肉を調理したものですがイタリア料理の世界ではこのソースのことをマリナーラソース(Salsa marinara)といいます。確かにあのピッツァ マリナーラの材料ですね。またこのソースは魚介類の調理に適していているといわれており魚介類をさっと煮たりフライものに添えたりもします。
さてこの料理の調理法は大きく分けて二種類あります。一つは初めにソースを作っておいてそこに牛肉を入れてさっと火を入れる方法です。これはそのまま食べても美味しい部位の牛肉が適しています。例えばもも肉やロース肉、ひれ肉などの部位です。その場合お肉をソテーしてからソースと合わせてもいいですし、お肉を焼かないで直接ソースに入れてその中で加熱するというやり方もあります。これらのやり方ですとお肉に完全に火を入れないしっとりとした仕上がりを得られます。そしてもう一つの方法ですがやや固い部位のお肉を使ってソースの中で少し煮て柔らかくするというものです。どちらのやり方も間違いではありませんが庶民的なやり方といえば後者の方でしょうか?私はイタリアの家庭でピッツァヨーラをよく見ましたが後者のやり方が多かったと記憶しています。前者のやり方はどちらかというとレストラン向きのやり方で柔らかいお肉を使えば短時間で作れますのでより実践向きですね。あとピッツァヨーラは牛肉だけでなく豚肉でも作られます。ソースも玉ねぎを入れたり黒オリーブやケイパー、唐辛子を加えるレシピもあるようです。このようなベーシックな料理はいつの時代でもイタリア人にとっては忘れられない家庭の味なんだと思います。たまに食べると本当に美味しいですよ。
ピッツァヨーラ材料
牛肉
にんにく
ホールトマトまたはパッサート
イタリアンパセリ
オレガノ
塩